Clap Your Hands Say Yeah at 渋谷O-East 2012.01.06.


2011年のミュージック・シーンで嬉しかったことのひとつにClap Your Hands Say Yeahの復活がある。久しぶりの新作、3rdアルバムとなる『Hysterical』も本当に素晴らしかった。彼らは、やはり登場時のインパクトが大きすぎたのかな。当時のブルックリン・シーンの盛り上がり、レーベル契約なしの手売り伝説、そして何よりもデビュー・アルバムの素晴らしさ。デイヴ・フリッドマンをプロデュースに迎えて制作された2nd『Some Loud Thunder』も決して悪い出来ではなかったのに、活動がフェイドアウトしていく感じが寂しかった。3rdをリリースするまでは、メンバーのソロ活動も活発で「このまま終わり…?」という気持ちになったり。でも、もう大丈夫。『Hysterical』のレビューは、クッキーシーンにも書きました。読んでみてください。祝!復活。
CLAP YOUR HANDS SAY YEAH 『Hysterical』(V2 / Pachinko / Universal) - COOKIE SCENE

ヒステリカル

ヒステリカル

僕はB-100番台のチケットだったけれど、余裕で最前列をキープ!2012年は幸先がよろしい。開演の定刻19時を少し過ぎたあたりでSEが止み、メンバーがふらっとステージに登場。僕はステージ右手、タイラー(B)の正面からステージを一望することができた。メインの赤いシンセはnord electro 3だね!タイラーとリー(G/Key)のサージェント兄弟(双子)は、立派なおでこの持ち主。2人にはさまれたアレックはおでこを披露することなく、いつものハンチングでキメている。軽い会釈と笑顔。MCはなく、1曲目が始まった。『Hysterical』と同じく、「Same Mistake」。イントロの鮮やかなシンセが鳴り響く。

あれれ。開始直後は、まだアレックの声が出ていない感じ。大丈夫かな?続く2曲目は1stから「Let The Cool Goddess Rust Away」。さすがに演奏し慣れているようで、ここからバンドはグッと一体感を増す。アウトロでのギターの絡み合いがスリリングだ。ちょっと音圧は弱いけれど、PAのバランスは申し分ない。そして3曲目には早くも「Satan Said Dance」を投下!観客とのコール&レスポンス「Said Dance!」もユル〜く(笑)キマるあたりが、CYHSYのライヴらしくって良い。4曲目はアレックのモゴモゴ声が冴える「Gimme Some Salt」。以降は『Hysterical』からの曲を連発する。結局、2nd『Some Loud Thunder』からは「Satan Said Dance」1曲のみ。やっぱり…アレなのかな?何度も言うけど、僕はそんなに悪くないと思うよ!

Some Loud Thunder

Some Loud Thunder

バンドはアイ・コンタクトを取りながらリラックスした雰囲気でライヴを楽しんでいる。観客も大げさな野次を飛ばすこともなく、リズムに身を任せ、ハンド・クラップを打ち鳴らす。熱くはない。「暖かい」という言葉がぴったりだ。特にアコースティックなアレンジで始まる曲が、バンドならではのダイナミックなアンサンブルへと流れるようにプレイされる瞬間が素晴らしかった。「In A Motel」、「Misspent Youth」、そしてアンコールの1曲目にプレイされた「Adam's Plane」は、これからのライヴで定番曲になるはずだ。アレックがゆっくりとハーモニカ・ホルダーを首にかけながら「長い間、ここ戻ってくることを楽しみにしていたんだよ」と言う。僕たちはありったけのハンド・クラップでそれに応える。
Clap Your Hands Say Yeah

Clap Your Hands Say Yeah

ラストはおなじみ「Heavy Metal」。90分弱の短いステージだったけれども、新作『Hysterical』のアート・ワークそのままのカラフルな音像を体感するにはちょうど良かったと思う。年明けを祝うような素晴らしいライヴだった。Clap Your Hands Say Yeahのこれからの順調な活動を願おう。そして、僕たちにとっても2012年がたくさんの素晴らしい音楽と共にありますように!

CYHSY@Shibuya O-East 2011.01.06.Fri. Set List〉
1. Same Mistake
2. Let The Cool Goddess Rust Away
3. Satan Said Dance
4. Gimme Some Salt
5. Hysterical
6. Ketamine And Ecstasy
7. In This House On Ice
8. In A Motel
9. Details Of The War
10. The Witness' Dull Surprise
11. Misspent Youth
12. Maniac
13. Is This Love?
14. The Skin Of My Yellow Country Teeth
15. Upon This Tidal Wave Of Young Blood
encore
16.Adam's Plane
17. Heavy Metal