ぼくはくたばりたくない

8月のサマーソニックではプライマル・スクリームの『スクリーマデリカ』再現ライヴを見た。今月はクリエイションの映画を見て、クッキーシーンのイベントでアラン・マッギーと肩を組んでポーズをキメた。プライマルズ『スクリーマデリカ』、ティーンエイジ・ファンクラブ『バンドワゴネスク』、そしてマイ・ブラッディ・ヴァレンタイン『ラヴレス』が発売されたのは1991年。あの頃の僕に「20年後を楽しみにしてろよ。アラン・マッギーがお前の話で爆笑するぜ!」と言っても、信じないだろうな。たとえ信じても「20年も待てない」そう言うだろう。
じゃあ、2年は? それもどうだろう。2年前の自分に「2011年には、クッキーシーンで原稿書いて、編集やってるぜ!」と言っても、やっぱり信じないだろう。この夏はそんなことを考えていた。20年前の自分、20年という歳月、そして今。


『ナレッジ・チェア』というジャーナルにテクストを書かせていただきました。
http://www.facebook.com/pages/Knowledge-Chair/241006122608324?sk=info
テーマは「2011年に今、必要な3冊」。僕の今のスタンスを再確認しながら3冊の本を選んだ。他の選者の皆さんの3冊も興味深くて、考えさせられる。そちらもぜひ、読んでみてください。(ウォールから僕のものを含む皆さんのテクストが読めます。うまくリンク貼れなくてすみません!)

誰かと出会った時に「どんな音楽が好きなの?」とか「映画は?」とか「本は?」とか聞くのが好きだ。趣味が合う/合わない、とかの話じゃない。その人がちょっとでも嬉しそうな仕草をしてくれたら、きっと仲良くなれるだろうと思う。もちろん、趣味が合えば最高。そして、知らなかったことを教えてくれるかもしれない。

『ナレッジ・チェア』のテクストを書く時に、最後まで悩んだ1冊がある。それはボリス・ヴィアンの「ぼくはくたばりたくない」。裏表紙にプリントされているマイルス・デイヴィスとヴィアンが肩を組んで笑う52年前のスナップが素敵だ。僕が持っているのは、1991年3月発行の3版だった。あれから20年、そして今。

ぼくはくたばりたくない
夢も見ずに眠っている
メキシコの黒犬たちを 知らずには