黒田隆憲さんの『プライベート・スタジオ作曲術』を読みながら。

 クッキーシーンのムックでも執筆されている黒田隆憲さんの『プライベート・スタジオ作曲術』という本を読んでいる。『プライベート・スタジオ作曲術』は、黒田さんが国内外で活躍するミュージシャンの自宅兼スタジオを訪問して、彼らが音楽と出会ったきっかけから作曲方法、スタジオ機材へのこだわりまでを紹介するという内容。
 音楽が好きな人なら「この曲は、一体どうやって生まれたのかな?」と一度ならず考えたことがあるはず。“音楽が生まれる場所を訪ねて”という副題どおりに、ミュージシャンでもある黒田さんがそんな素朴で深い思いをひとりひとりに聞いている。そして、16名のミュージシャンが真摯に答えている。スタジオならではの独特な時間の流れを捉えた写真、“部屋本”としても通用するほどオシャレな装丁。じっくり読むのも良い、パラパラめくるだけでも楽しい、とても素晴らしい一冊だ。

 そして今、僕は『プライベート・スタジオ作曲術』を読みながら、ベイルートの新作『The Rip Tide』に耳を傾けている。「この音楽はいつ、どうやって生まれたのかな?」って、いろんな想像をふくらませながら。
Rip Tide

Rip Tide